4、老荘思想

 

 老子や荘子によって主張された「無為自然(むいしぜん)」という考え方は一般に老荘思想と呼ばれている。彼らは自然に反する道徳や仁や知識を否定し、農村の自然のままの生活を理想とした。また政治も無為のままで治めればうまくことが運ぶだろう、と説いていた。彼らは孔子のように諸国を巡って自分の考えを政治に反映させようとはせず、隠者として自適の生活を送っていた。