3、荀子・性悪説

 

 荀子は孟子の性善説を批判し、否定する立場をとった。人の本性は悪であり、善は人為や作為の結果である、という。人間の本性は生まれつき自然なものであるが、この本性は利益を好むので礼儀によって感化しなければならない、と説いた。また荀子は、人間は善を欲するものだが、それは本性が悪であるからだと行っている。彼は儒家が唱えてきた「礼」を人間の外部にあるものとしてとらえ、彼の門下の韓非は法家として荀子の考え方を受け継いだ。